弔い―死に臨むこころ (ちくま新書)



弔い―死に臨むこころ (ちくま新書)
弔い―死に臨むこころ (ちくま新書)

商品カテゴリ:人生論,生き方,生きがい,生涯学習
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死者は死なず

 「臨終のことを習うて他事を習うべし」日蓮

 本書は歌人であり、僧侶でもある著者が、様々な死に向き合いながら思索を重ねた体験の書である。
 27歳で僧侶になり初めて葬式の導師を勤めたときの体験、著者自らの父の臨終に立ち会った時の思い、寺山修司の死・・・などなど。
 早稲田大学の応援団に所属する大学1年生の青年が、自らの母の葬儀で、お母さんの名前を大声で張り上げながら「フレーッ、フレーッ!」と三々七拍子をする場面には涙を禁じ得なかった。
 当然のことであるが、どの死も崇高で、蔑ろにしてよいものはひとつもない。どこまでも死者に対する畏敬の念を持ちつつ、今も死者と魂の交歓を続ける福島僧侶には頭が下がる。時折、挿入される短歌も魅力的である。

 個人的な体験が多いので、著者を知らない人は読みにくいと思うが、「短歌絶叫」を聴いて心を奪われたことがある人には、是非読んで欲しい。
 
 



筑摩書房




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