まじめにふざける達人の書
白夜書房の設立メンバーであり、雑誌「写真時代」や「パチンコ必勝ガイド」の名物編集者であるスエイ氏が、雑誌で担当してた人生相談をまとめたのがこの本です。人生相談っていうのは、やっぱり回答者の生きざまが反映されるもの。だから、「オッパイが小さい」「リストラされた」といった悩みに対して、カウンターカルチャーひと筋に歩いてきたスエイ氏による回答は、「自信がないのなら自信がないことに自信を持てばいい」という無責任な柔軟性で、常識を軽々と覆してくれるのです。 その元祖・脱力系な回答を読みすすんでいくうちに、価値観の心地よい地すべりが味わえました。同時に、スエイ氏がまじめにふざけてる女装写真とホセ・フランキーのキッチュな挿画を眺めているだけで、明日が軽く思えてくること請け合いです。 ただ、権力の話になると、ときに牙をむくところは、さすが団塊世代。政治の時代をくぐり抜けてきた世代の面目躍如ですね。 この本に関してのインタビューで答えていた「表現しなければ生きていけない人は、何でもいいから表現する覚悟を持つことだ」っていう言葉が、とても印象に残っています。
末井さんを知らない人も読んでみて。 安いし。
末井さんを知らない人が、このレビューを読んだりするのかどうか分かりませんですが、「人生相談」の本を探していて、たまたまこの本が見つかったという人、お薦めですよ! 安いですし。 だまされたと思って買ってみてください。 ちなみに、表紙や中の写真は女装をした末井さんです。 有る意味、これは養老教授の書いた「バカの壁」とも並ぶ本ではないかと思っています。 あちらはさすがにベストセラーなので、こなれ具合もさすがですが、こちらは随分と荒削りなままです。 それでも、やはり人間として無理せずにやれることはなんなのか、という本質にずばりと答えてくれます。 ヘンな自己啓発本を読んでも、その場限りになってしまいがちですが、それはやはり無理があるからなのでしょう。 人間奇麗ごとだけでは動けないのです。 この本で末井さんに興味をもったら、是非「素敵なダイナマイトスキャンダル」も読んでみて下さい。
ちゃんと為になると思う
西原理恵子のマンガでこの方の存在を知って、手に取りました。 他の人生指針本の様な、空元気的なポジティブ回答よりずっと現実的 な答えでちゃんと的を得ているし、それでいて力を抜いて読める本だと思います。しかしただ単に私が日頃思っていた事柄が一緒の人に合えて嬉しいだけかも(仕事や宗教など)。今までいくつか読んだ人生本の中では一番です。 個人的に本の構成が挿絵じゃなく、もっと末井さんのおばちゃんのコスプレ写真を載せて欲しかった思いました(笑)。
何も解決などしないが
人生相談というのは奇妙なものだ。 関心のない人は、そのような本は一切読まない。 関心のある人は、きっとどれを読んでも本当に満たされは しないだろう。 この本は(なにしろ末井さんが書いたのだから)読みやすいこと この上ないが、内容も挿絵ももちろん上品ではないし、 だいたいカバーなしでは恥ずかしくて持ち歩けない表紙である。 でもよい本だと思う。どんなときに読むとよい本なのかというと、 あなたが一種の正義感に燃えていたり、誰かを糾弾したくなったとき などに読むと、不思議な脱力を体験して、面倒くさいことは またこの次にしようと思えたりする、のでよいと思う。
太田出版
いるべき場所 (Garageland Jam Books) 絶対毎日スエイ日記 ECDIARY
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